初心者でも騒音を気にせず練習できる!おすすめ電子ピアノ5選

お子様に人気の習い事で、大人の趣味や脳トレとしても人気のある楽器と言えば、ピアノ。
子どものころにあこがれていたけれど習う機会がなかったという方や、過去少しだけ練習したことがあるピアノに改めて取り組んでみたい…という方も少なくないのではないでしょうか。
しかし、ピアノは比較的高額で大きなサイズの楽器ですし、音もよく響くため、新たに練習を始めるにはなかなか踏み切るのが難しいこともあるでしょう。
「アップライトピアノやグランドピアノを購入するのはハードルが高い」「大人になって時間に余裕ができた今、改めてピアノを習いたい…でも騒音苦情が来ないか心配」というお悩みがある方にご紹介したいのが【電子ピアノ】です。
今回はおすすめの電子ピアノと、電子ピアノの利点についてご紹介します。


電子ピアノとは

電子ピアノは、アップライトピアノやグランドピアノなどの演奏を再現することができるように作られた楽器です。
鍵盤や音は一般的なピアノを模して造られていますが、音の出る仕組みやサイズ感・重量など“ピアノの中身”は電子楽器のつくりになっています。
電子ピアノとよく似た存在として「キーボード」が挙げられますが、キーボードはピアノに似せたりピアノを模したりしてつくられたものではなく、多くの音色やリズムを出せる電子鍵盤楽器としてつくられていますので、そもそもの目的が異なります。


3種の鍵盤楽器の違い

アップライトピアノやグランドピアノ 17~18世紀以降に登場した鍵盤楽器
電子ピアノ アップライトピアノやグランドピアノを模して造られた電子鍵盤楽器
キーボード 様々な音色、リズム、簡単に伴奏することができるシステムなどを備え持つ新種の電子鍵盤楽器

電子ピアノとアコースティックピアノとの違い

一般的に「ピアノ」と言えば、アップライトピアノかグランドピアノを思い浮かべる方がほとんどかと思います。
これらのピアノはアコースティックピアノ(または、生ピアノ)などと呼ばれています。アコースティックピアノと電子ピアノの違いは次の通りです。


音を出す仕組みが違う

アコースティックピアノは、弦をハンマーでたたいて発音します。ピアノの中にはたくさんの弦とハンマーが入っていて、それと同じ数だけ鍵があります。
鍵は一つ一つハンマーに繋がっていて、鍵をたたくことでハンマーが弦をたたき、音がなる仕組みで、打楽器と弦楽器の特徴を併せ持っていることから打弦楽器とも呼ばれます。
ピアノの中には約200本以上の弦があります。
電子ピアノは、鍵を押すとセンサーが感知し、対応する音がスピーカーから流れる仕組みです。
音は、あらかじめアコースティックピアノの音を録音(サンプリング)しています。


重量・サイズ感が違う

ピアノは、数ある楽器の中でも比較的大きいサイズで重い楽器です。
しかし電子ピアノは比較的軽量で、持ち運べるほどコンパクトなものもあります。

種類 重量 おおよそのサイズ感
グランドピアノ 約250~400kg 幅約150cm*奥行約149~227cm*高さ約100cm
アップライトピアノ 約200~250kg 幅約150cm*奥行約60cm*高さ約120~130cm
電子ピアノ 約10~80kg 机における卓上タイプ~幅1.5メートルほどのアップライトピアノと同等のサイズまで様々

値段が違う

値段は、アコースティックピアノよりも電子ピアノの方が圧倒的にリーズナブルです。


・アコースティックピアノの値段

アコースティックピアノは、自宅で演奏しても約90~110dBの音量が出ると言われています。
これは地下鉄の騒音レベルの音の大きさですので、防音対策を講じなければならないご家庭も少なくないでしょう。
マフラーペダルで音を小さくすることはできますが、完全に無音にはなりません。
アップライトピアノにミュートペダル(消音器具)をつけて弾くという方法もありますが、大切なピアノに穴をあけることになります。


・電子ピアノの音量

電子ピアノは、音量を調節することができたり、ヘッドホンを挿して音を無音にしたりすることができます。
鍵盤を押す音(指でたたく音)は防ぐことができませんが、ご近所迷惑になるレベルではないといってよいでしょう。
集合住宅など、音を気にしなければならない環境でピアノを練習するなら、電子ピアノの方が適しています。


鍵盤の数が違う

通常のアコースティックピアノは、白鍵と黒鍵をあわせて88鍵の鍵盤があります。
電子ピアノの中には、それよりも少ない鍵盤数のものもあります。
基本的にピアノの曲はアコースティックピアノで演奏することを前提として作曲されていますので、あまりに鍵盤数が少ない電子ピアノでは、演奏できない曲が出てきてしまう可能性が高いです。


同時に出せる音の数が違う

電子ピアノの仕様爛には「最大同時発音数」が記載されています。
これは同時に出せる音の最大数(※)のことで、ダンパーペダルを使っていくつもの音を重ねたり、2人で連弾を行ったりするなら、たくさんの音を同時に出すことができなければなりません。
電子ピアノが作られた初期の時代には、16音が最大だったと言われていますが、現在、10万円を超えるクラスで、88鍵ある製品なら、概ね256音が確保されています。
256音も確保されていれば連弾を行っても問題ないでしょう。
※左右のスピーカーから音が出るステレオ再生なので、1つの鍵盤をたたいた時音は2音出ているとカウントされます。
仮に10本の指で同時に1つずつ鍵盤をたたくとき、全ての音を発音するためには、最大同時発音数が20音必要になります。
アコースティックピアノには、このような「最大同時発音数」の制限はありません。


電子ピアノのおすすめメーカー

YAMAHA(ヤマハ)

アコースティックからデジタル楽器まで、多種多様な楽器・音響機器・家庭用オーディオなどの製品を手掛ける日本のメーカーです。
アコースティックピアノで評判が高く人気のメーカーですが、質の良い電子ピアノも製造しています。


CASIO(カシオ)

電卓、時計、電子楽器などを取り扱う日本の電機メーカーです。
楽器メーカーに比べて比較的リーズナブルなものや、コンパクトで質の良いものが目立ちます。


Roland(ローランド)

ローランドは、日本の大手電子楽器メーカーです。
1974年に世界初のタッチセンス付き電子ピアノを販売して以来、最高のピアノ体験ができるデジタルピアノを目指して、電子ピアノの製造に卓越したデジタル技術を注ぎ込んでいます。


KAWAI(カワイ)

KAWAIはピアノ販売で世界第2位のシェアを占める日本の大手楽器メーカーです。
“アコースティックピアノと言えばカワイ”と言われるほどの人気メーカーですが、電子ピアノの製造にも取り組んでいます。


電子ピアノの選び方

電子ピアノを選ぶときに注目していただきたいポイントをご紹介します。
値段や見た目だけで安易に選ばず、ぜひ細かい点まで確かめていただき、できればお店で試奏してご自身との相性も確かめた上で購入していただくのがおすすめです。


鍵盤のタッチを確認して決める

電子ピアノの音を出す仕組みは、打弦楽器であるアコースティックピアノと違い、押された鍵盤にあわせて録音されている音が出るだけなので、弾き心地はとても軽くなりやすい傾向にあります。


・電子ピアノのタッチが軽いとどういった影響があるか

例えばアコースティックピアノでは、高い音の鍵ほど強く打鍵しなければ安定した音を出すことができませんが、電子ピアノにはそういったことはありません。
ですので、「アコースティックピアノを弾く前提で、自宅練習用に電子ピアノを使いたい」といったケースでは、タッチが軽すぎるものを選んでしまうとアコースティックピアノとの違いが顕著なため練習にならない…という恐れがあります。


・内部の構造

電子ピアノの中には、比較的アコースティックピアノに近いタッチで引くことができる製品もあります。
打鍵楽器のようなハンマーアクションを内蔵したものや、木製の鍵盤を採用したものなどはアコースティックピアノに近い重めのタッチで弾くことができます。


・鍵盤の材質

電子ピアノの鍵盤には【木製】と【樹脂製】の2つの材質があります。

材質 特徴 価格帯
木製鍵盤 アコースティックピアノに近い重いタッチ 比較的高価
樹脂鍵盤 つるつるとしていて軽いタッチ 低価格帯に多い

卓上/据え置きタイプから選ぶ

電子ピアノの中には、キーボードのような薄型・コンパクトなタイプのものもあれば、アップライトピアノとほぼ同じサイズ感のものもあります。
持ち運んで使いたいならコンパクトなもの、据え置きで使いたい・インテリアとしても見せたいなら据え置きのタイプを。


鍵盤数と同時発音数をチェックする

本来、ピアノの鍵盤は88鍵盤あります。
電子ピアノでも、88鍵盤のものが主に製造・販売されています。
しかし、コンパクトモデルの電子ピアノでは鍵盤の数が少ない製品もあります。
楽曲によっては88鍵盤なければ弾けない曲もあるので、念のためチェックしておきましょう。


スピーカーと接続端子(ヘッドホン使用可否)を確認する

スピーカー

電子ピアノの音は、スピーカーから出力されますので、スピーカーの数や質によって音が変わります。
質が良いスピーカーを4つ以上搭載している製品ですと、おおむね15~20万円以上の価格帯になってきます。
音にこだわりたい場合は、スピーカーの数や質にも注目してみてはいかがでしょうか。


スピーカーの数 音の違い
2つ 価格が安くなりがち
高温がきれいに出るよう工夫されている

※注意点
小さな音量・ヘッドホンで使用する場合、音の強弱が表現されにくい
4つ以上 深みのある音が作られ、低音域もしっかり表現される
音の強弱や微細なタッチなども拾われる

※注意点
スピーカーにこだわるほど、価格が高くなりやすい

ヘッドホン

電子ピアノは音量を調整することができたり、ヘッドホンをつないで消音することができたりしますが、中にはヘッドホンに対応していない製品もあるようです。
消音を目的として購入する場合、ヘッドホンが使えるかどうか、また使用したいヘッドホンの接続端子に適合するかどうか確認するのを忘れずに。


その他の便利機能も併せて選ぶ

電子ピアノには、録音機能やメトロノームなど、ピアノを弾く以外の便利な機能が内蔵されているものも少なくありません。
しかし、すべての電子ピアノにたくさんの機能があるわけではないので、ご自身が求める機能が備わっているか確認して選んでください。


GOODモバイルのおすすめ電子ピアノ5選

今回は、ピアノ初心者~中級者の方が初めて電子ピアノを選ぶ際におすすめしたい電子ピアノを5台紹介します。
比較的購入しやすいと思われる価格帯で、機能や音質がしっかり備わっているものを選びましたので、参考にしてみてください。


ヤマハ│YDP-S35

本体サイズ 1,353㎜*792㎜*296㎜ 鍵盤数 88
スピーカー アンプ出力8W*2、
スピーカー12cm*2
最大同時発音数 192
その他の
主な機能
ヘッドホン、録音再生機能
デュオ機能(鍵盤を左右に分けて、同時に2人が同じ音域で演奏できる機能)

Goodモバイルおすすめポイント

  • アップライトピアノ型ながら、スリムなデザインで狭いお部屋にも置ける
  • グランドピアノの弾き心地で演奏できるようこだわった鍵盤タッチ&ペダル
  • ヤマハ最高峰のコンサートグランドピアノをサンプリングしたサウンド
  • スマホアプリ「スマートピアニスト」と連携して操作できる

CASIO|Privia PX-S1100

本体サイズ 1,322㎜*232㎜*102㎜ 鍵盤数 88
スピーカー アンプ出力8W*2、
スピーカー楕円16*8cm*2
最大同時発音数 192
その他の
主な機能
ヘッドホン、デモ曲・内蔵曲あり、18音色、デュエット機能

Goodモバイルおすすめポイント

  • ハンマーアクションを内蔵した薄型電子ピアノの中で世界最小クラスのサイズ感
  • グランドピアノの響きを徹底的に追及
  • ピアノらしいタッチを実現すべく、グランドピアノのようなハンマーアクションを搭載
  • スマホアプリ「「CASIO MUSIC SPACE」と連携して電子ピアノをワイヤレス操作できる

Roland|RP701

本体サイズ 1,366㎜*463㎜*1,027㎜ 鍵盤数 88
スピーカー アンプ出力12W*2、
スピーカー12cm*2
最大同時発音数 256
その他の
主な機能
ヘッドホン、録音再生機能、メトロノーム、ツインピアノ、
音律10種類、移調、内蔵曲あり

Goodモバイルおすすめポイント

  • 最大同時発音数が最も多いクラスの電子ピアノ
  • 初心者やお子様にも使いやすい工夫を凝らしたエントリーモデル
  • ピアノの基本性能にこだわった音、タッチ、ペダル。グランドピアノの弾き心地を再現
  • スマホアプリ「Roland Piano App」と連携して操作できる
  • Bluetoothオーディオ機能でスマホと接続し、お気に入りの曲などを電子ピアノのスピーカーから再生できる

Roland|F107

本体サイズ 1,360㎜*345㎜*778㎜ 鍵盤数 88
スピーカー アンプ出力12W*2、
スピーカー12cm*2
最大同時発音数 256
その他の
主な機能
ヘッドホン、録音再生機能、メトロノーム、ツインピアノ、
音律10種類、移調、内蔵曲あり

Goodモバイルおすすめポイント

  • スタイリッシュでどんなお部屋にもマッチするモダンなデザイン
  • Roland社の電子ピアノの中ではリーズナブルな価格帯ながら、基本性能は抜群
  • グランドピアノならではの音の響きを忠実に再現
  • スマホアプリ「Roland Piano App」と連携して操作できる
  • Bluetoothオーディオ機能でスマホと接続し、お気に入りの曲などを電子ピアノのスピーカーから再生できる

KAWAI│ES120Filo

本体サイズ 1,300㎜*280㎜*150㎜ 鍵盤数 88
スピーカー アンプ出力10W*2、
スピーカー12cm*2
最大同時発音数 192
その他の
主な機能
ヘッドホン、録音機能、メトロノーム、エフェクト、
デモ曲内蔵、デュアル機能など

Goodモバイルおすすめポイント

  • 3色のカラーリング。スタイリッシュなデザインにこだわり、どんなお部屋にもマッチ
  • グランドピアノ(フルコンサートピアノ)の音を採用
  • ポータブルタイプなのに、まるでグランドピアノのタッチ感。
    レスポンシブ・ハンマー・アクション・スタンダード鍵盤(RHS鍵盤)を搭載
  • どなたでも直感的に使いやすいスマホアプリ「PianoRemote」と連携して、簡単操作
  • Bluetoothオーディオ機能でスマホと接続し、お気に入りの曲などを電子ピアノのスピーカーから再生できる

まとめ

今回ご紹介したおすすめ電子ピアノにも、ピアノ本来の “鍵盤をたたくことによって、内蔵されたハンマーが弦をたたいて音を出す”という仕組みを体感できるようにハンマーアクションが取り入れられた製品を複数ご紹介させていただきました。
いずれも手に入れやすい価格帯のものをご紹介しましたが、基本的に高額な製品ですので、ご購入前には必ず試奏されるとよいでしょう。
・遠方で、購入前に試奏することができない
・どのピアノがいいのか決めきれない
といった方には、サブスクやレンタルなどのご利用もおすすめです。

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