おすすめ補聴器のご紹介!レンタルやサブスクなど便利な使い方も!

補聴器は耳掛け型やポケット型などいくつかの種類に分かれ、製造しているメーカーも様々です。
あくまでも医療機器のため、医師に相談の上でご自身の“聞こえ”に合うものを選んでいただくのが一番よいことですが、あまりにもたくさんの種類があるとなかなか選びづらいものです。
本記事では、補聴器のタイプや取り扱いメーカー、補聴器購入にまつわる補助金や控除制度についてご紹介します。
お選びになる際の参考にしていただければ幸いです。


補聴器の役割

補聴器は、音が聞こえにくくなってしまったとき聴力を補助し、小さい音でも聞こえやすくする医療器具です。
周囲の音をマイクで集音し、装着される方の聞こえ・難聴の度合いに合わせて“聞きやすい音”に整えて出力してくれるので、お一人お一人の聴力に合わせたサポートが受けられます。
補聴器は一般的な電化製品と違い厳密な基準が定められた医療器具ですので、補聴器を購入・利用される際は、まずは耳鼻咽喉科や補聴器相談医の診断を受けるようにしましょう。


補聴器の選び方

補聴器の形状には4つのタイプがあります。
一般に「耳掛け型」「耳穴型」「ポケット型」「メガネ一体型」などと呼ばれています。
補聴器は、“難聴レベル”と、これら“補聴器の形状”を組み合わせて選ぶのが一般的です。


耳掛け型|難聴レベル:軽度~重度向け

補聴器では最も主流と言われる、耳にかけて使うタイプ。
【特徴】
本体サイズが大きい=多くの機能を搭載し、各難聴レベルにあわせて調整・対応可能
デザインや種類が非常に豊富で、自分好みのものを選べる。
【デメリット】
汗に弱い/大きくて目立つ/メガネやマスクをつける方には邪魔


耳穴型|難聴レベル:軽度~重度向け

イヤホンのように、耳に差し込むタイプ。
【特徴】
小さく目立たない=汗をかくシーンや、メガネやマスクをしても邪魔にならない。
小さくても、対応できる難聴レベルは軽度~中度・重度と幅広い。
【デメリット】
耳元の操作が細かく、ハウリングしやすい傾向がある。


ポケット型|難聴レベル:中等度~高度向

耳にイヤホンをさし、本体にイヤホンコードを差し込んで使います。本体を胸ポケットに入れることから「ポケット型」と呼ばれています。
【特徴】
手元(本体)で音量調整などができて、操作性がよくわかりやすい。
比較的、その他のタイプより安価で入手することができる。
【デメリット】
目立ちやすく、付けたまま移動するときはコードが邪魔になる。


メガネ一体型|難聴レベル:軽度~中等度向け

メガネをかけている方向け、メガネと一体化している補聴器です。利用者を選ぶことから、現在はごく一部のメーカーのみが取り扱っており、市場にはあまり出ていません。
【特徴】
メガネをかければ自然と補聴器もかけられるので、付け忘れがない。
骨伝導で音を伝えるため耳をふさがない。
【デメリット】
骨伝導式の補聴器のため、骨伝導技術の利便性を受けづらい中程度以上の難聴の方では効果があまり得られない。


難聴レベルとは

耳鼻咽喉科を受診し、ご自分の難聴レベルを把握されたうえで補聴器を選びましょう。
一般には次のように分類されています。

分類 平均張力(dB) 自覚している聞こえ方の目安
正常 ~25dB 特に聞こえに問題はない。
軽度 25~40dB未満 小さい声や騒音下での会話が聞き取りにくい。
概ね生活に支障はない。
中等度 40~70dB未満 普通の声での会話が聞こえづらい。
テレビのボリュームを大きくしなければならない。
高度 70~90dB未満 耳元や大きな声で話されなければ聞き取れない。
重度 90dB以上 工事現場の音など騒音レベルでなければ、音は聞こえない。

ただし、例えば“医学的に「軽度難聴」と分類されていても、ご本人にとってはその「聞こえにくさ」が多大なストレスになる”といった場合もあるため、よく確かめて選ぶことをおすすめします。
また、片耳だけ補聴器をつけることが多いのですが、両耳に装着するとより自然な聞こえ方になります。


補聴器のおすすめメーカー

補聴器には海外製と日本製のものがあります。
どちらも値段・性能に大きな違いはありませんので、好みのタイプをお選びいただいてよいかと思います。


ワイデックス(WIDEX)

デンマークで誕生した補聴器のメーカーです。
「良い補聴器をつくるためには、一切の妥協はしない」という信念のもとに、評判の高い補聴器を製造しています。
「つけていることを忘れるくらい自然で聴きやすい」ワイデックス社の補聴器は、世界でもトップシェアを誇っています。


フォナック(PHONAK)

1947年にスイスで創業した補聴器メーカーです。
系列会社には人工内耳の開発メーカーもあり、聴覚ケアの分野に力を入れている会社と言えるでしょう。
デジタル補聴器を広く展開し、明瞭で豊かな音を届けられる補聴器を製造しています。


オーティコン(oticon)

1904年にデンマークで創立した補聴器メーカーです。
「ブレインヒアリング(音は、脳で聴いている)」という開発コンセプトを掲げ、高速で音を処理し、脳が音を理解しやすくなるよう良質な補聴器を製造しています。


パナソニック(Panasonic)/パナソニック補聴器株式会社

日本の大手電機メーカーであるパナソニックは、1959年に初めてポケット型補聴器を販売しました。
自然で快適な「聞こえ」を目指して、音響開発で培った技術を活用した製品開発を実践しています。
補聴器選び~購入後も、専門家のきめ細やかなフォローを受けることができます。


リオネット/リオン株式会社

補聴器をはじめ、聴能設備機器、医用検査機器音響、振動計測器なども製造販売している日本の医療機器メーカーです。
1944年に株式会社小林理研製作所として設立、1960年に社名を「リオン株式会社」とし、独自開発のデジタル信号処理技術を採用した高品質の補聴器などを取り扱っています。
耳鼻科との連携が強く、医師からの信頼性が高いという特徴があります。


GOODモバイルのおすすめ補聴器8選

補聴器の形状「耳掛け型」「耳穴型」「ポケット型」「メガネ一体型」それぞれの中でおすすめの補聴器をご紹介します。


耳掛け型のおすすめ補聴器

・パナソニック R5シリーズ

「毎日使うからより快適に、使いやすい」
特徴
電磁持続時間やリモコン・スマホと連携した操作性の良さなど、聞こえの良さに加えてより良い使い勝手を追求してつくられたR5シリーズは、難聴レベルにあわせられる充実のラインナップ。


・オーティコン|リアル ミニRITE R

「周囲のすべての意味のある音を臨場感あるリアルな聞こえとして届ける」
特徴
充電式で目立たないサイズ感。音の意味を理解する脳の働きをサポートするテクノロジーが搭載されており、臨場感のあるリアルな聞こえ方をサポートしてくれる補聴器です。
Bluetoothが搭載されているので、デバイスに接続して利用することが可能です。


・ワイデックス|WIDEX MOMENT RIC 10

「ピュアで自然なサウンド」
特徴
小型ながら電池寿命が長く、シンプルでスタイリッシュなデザイン。
アプリやDEX機器を使用してスマートフォンからコントロールすることも可能です。


耳穴型のおすすめ補聴器

・ワイデックス|ENJOY XP

「上質な補聴器の性能を備えながら、手に取りやすい価格帯を」
特徴
耳掛け型も用意されている、ワイデックスのENJOYモデルは、防水・防塵保護等級IP68に対応。
様々な環境で安心して使用できます。


・フォナック|バートパラダイス補聴器

「聞こえを高め、ライフスタイルを充実させるために。比類のない聞こえを提供する補聴器」
特徴
ありのままの音が届くよう工夫されたバードパラダイス補聴器。
スマートフォンやテレビにペアリングできるなどの便利機能を搭載し、耳の形にぴったりはまるよう、ーダーメイドで作られる補聴器なので、付け心地も聞き取りやすさも快適。


ポケット型のおすすめ補聴器

・リオン|リオネット補聴器HD-34

「音声強調や騒音抑制機能で快適な聞こえを。ゆとりある出力で、重度難聴にも対応」
特徴
アルカリ電池(単4形)を使うため、充電が苦手なシニア世代の方でも電池交換しやすくなっています。
ワイヤレスアダプターと接続すれば、テレビやラジオの音をそのまま補聴器で聞くことも可能です。


・パナソニック|デジタルポケット J2シリーズ

「おうちの聞こえをこの1台で。テレビ・電話・ドアホンと“ワイヤレスでつながる”」
特徴
在宅していることが多い方に向けて作られた補聴器です。
きれいで聞き取りやすい音声を聞き取れるよう、日常の暮らしの中でしっかりとサポート。
シンプルで使いやすい操作性の良さも◎


メガネ一体型のおすすめ補聴器

メガネ一体型の補聴器は、ニーズが高くないのであまり市場に出ていません。

・リオン|リオネット補聴器TH-1105

「中耳炎などの伝音性難聴の方にお勧め、骨伝導メガネ型補聴器」
特徴
加齢などの理由で聞こえにくくなった難聴の場合、骨伝導式補聴器では十分な聞こえの効果を得ることができかねるのですが、中耳炎などの伝音性難聴の場合は骨伝導式補聴器の効果を得やすいとされています。
小さな音はよりはっきり、大きな音はより優しく、聴力に合わせてより適した音量に調整します。


補聴器購入で受けられる!?医療費控除や給付金について

製品にもよりますが、補聴器は基本的に数万円単位のものが当たり前ですので、使える控除や補助金があれば制度を利用していただくのがおススメです。


医療費控除

補聴器を購入する際、定められた手順を踏み、必要資料等を入手・店頭に持参することで医療費控除を受けられるようになっています。
順を踏んで購入にすすまないと医療費控除が受けられないため事前にチェックしておきましょう。

① 購入前に補聴器相談医を受診し、補聴器適合に関する診療情報提供書をもらう
補聴器相談医は一般的な耳鼻科ならどこでもいるわけではありません。
一般社団法人日本耳鼻咽喉科頭頚部外科学会のHPから名簿を確認しましょう。
https://www.jibika.or.jp/modules/certification/index.php?content_id=39

補聴器適合に関する診療情報提供書を持って補聴器販売店へ行き、領収書をもらう
医療費控除は確定申告の際に申請して受ける控除です。領収書(レシートでも可)が必ず必要になります。

当該年度の確定申告にて、医療費控除として申請する
医療費控除はその年の1月1日~12月31日までの間に支払った世帯全体の医療費が定められた一定額を超過した場合、その医療費の額を元に計算される金額の所得控除を受けられるという仕組みです。
よって、もしも補聴器を購入したとて医療費の合計額が一定額未満である場合は、医療費控除を受けることはできません。計算方法等詳細は国税庁HPをご参照ください。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1120.htm


補助金給付

補聴器は障害者総合支援法における補助金給付の対象です。
しかしあらゆるすべての補聴器購入に対して補助金が給付されるわけではありません。
聴力が高度難聴レベルと認定されている場合(軽度・中等度は除く)に限られます。

① 障碍者手帳を取得する
② 補聴器給付申請書・都道府県が指定する指定医が記入した意見書・補聴器購入の助成制度を行っている販売店からの補聴器購入の見積書・身体障碍者手帳のすべてを持参し、お住いの福祉課窓口に提出する
③ 補装具費支給兼を受領する
④ 補装具費支給券・定められた自己負担額・印鑑を持参して補聴器販売店で補聴器を購入

おおむねこのような手順で、補助金給付の上での補聴器購入ができる仕組みになっています。
また自治体によっては、難聴の度合いが重い場合に補助がでるケースもあります。
お住いの自治体又は補聴器販売店にて補助金制度についてご確認ください。


補聴器のレンタルやサブスクとは

補聴器は、1か月単位で利用できるレンタルサービス(サブスクリプション)が普及しています。
メガネのパリミキ、メガネの愛眼といった大手メガネ店や、ドコモが運営している家電のレンタル・サブスクサイト「kikito」などで取り扱いがあります。

  Kikito メガネのパリミキ メガネの愛眼
対象エリア 全国 全国 一部都道府県
取扱商品 SHARPのみ1種 各種あり 各種あり
レンタル方法 オンライン申込のみ 店頭申込のみ 店頭申込のみ
サポート あり(リモート) あり あり
レンタル後の購入
レンタル料金 サブスク2,400円/月
レンタル4,780円/31日
3,300円~11,000円/月 両耳2週間お試しで3,300円

購入前に使用感を試したい方にはレンタル・サブスクのご利用がおすすめです。


まとめ

本記事では、加齢や中耳炎など様々な事情から難聴・聞こえにくさを感じるようになってしまった方へおすすめの補聴器についてご紹介いたしました。
ご自身の聞こえにくさだけでなく、ご家族の「聞こえ」にご不安や心配を抱えているというケースもあるかと思います。
聞こえ方に不安が生じたら、まずは耳鼻咽喉科を受診して「聞こえにくさ」の原因を調べることが大切です。
そのうえで、必要に応じたサポートを受けられるよう補聴器をつけるということはとても有効な選択です。
音や声が聞き取りやすくなることで、日々のストレスが軽くなり、生き生きとした毎日を取り戻すことができるでしょう。
補聴器の購入の際は、補聴器相談医の診断を受けましょう。
高額な医療費がかかることになるため、医療費控除や難聴レベルによっては自治体の補助を受けられるケースもありますので、事前にチェックしてみてください。
「高額な補聴器をすぐに購入することがためらわれる」という方には、便利なレンタルもおすすめです。

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