望遠レンズの必要性と活用シーンは?おススメの望遠レンズをご紹介

ミラーレスカメラや一眼レフカメラなど、デジタルカメラの中でも本格的な写真を撮影することができるカメラは、スマートフォンのカメラ機能が一般のカメラに並ぶほど高性能となった現代においても変わらず根強い愛好家に支持されているアイテムです。
スマホのカメラでは表現しきれない雰囲気を収めることができることから、中には「子どもが産まれてから良いカメラを持ちたいと思った」という方も少なくないようです。

一般的に、一眼レフやミラーレスカメラなどはレンズ部分を取り外して交換することができるようになっています。
レンズには多様な種類があるため、自分好みの写真を撮るために様々なレンズを持っている方もいらっしゃるでしょう。
今回は、数あるレンズの中でも遠くを写すための「望遠レンズ」をご紹介します。


望遠レンズの役割

望遠レンズは、カメラで遠くのものを撮影する時に活躍するレンズです。
しかしそれだけではなく、遠くにある被写体を大きく写すために施された工夫によって、味わい深い写真を撮ることができるようになっています。


遠くのものを大きく撮影する

望遠レンズがあれば、遠くのものを大きく撮影することができるため、野鳥や動物などなかなか近づけない生き物を撮るのに最適です。
焦点距離(カメラの位置から被写体までの距離)によって大まかに3段階に分かれていて、それぞれ次のように呼びます。

  • 中望遠(約8~10メートル)
  • 望遠(約10~30メートル)
  • 超望遠(約30メートル以上)

それぞれの特色については、のちにご紹介します。


味わい深い写真をつくる

また、望遠レンズは遠くにあるものを大きく写すために被写体のまわりにあるものを圧縮したり、被写体以外の背景を大きくボケさせたりする効果があるので、遠方のものを写すだけでなくポートレートや風景写真を撮る際にも活用できます。
標準レンズや広角レンズとは一味違う作風の写真を撮ることができるので、結婚式や子どもの運動会でも役に立つでしょう。


望遠レンズと標準レンズ・広角レンズとの違い

望遠レンズの主な役割は「遠くのものを大きく写真に写す」というものです。
一般的なレンズと異なる望遠レンズの特徴としては、次のような特徴が挙げられます。


周囲が圧縮され、遠近感が薄くなる

望遠レンズで風景や街並みを撮影すると、レンズの圧縮効果がかけられるために遠近感が薄い写真になります。
例えば、被写体の遠方にある山が印象的な大きさで写ったり、等間隔に並んだビル群を撮るとまるで建物同士が密着しているような仕上がりになったりするのです。


ピントが合う範囲が小さくなり、背景のボケが強く出る

レンズの望遠距離が長くなるほど、焦点の合う範囲が狭くなります。
一般レンズでもピントが合っている部分以外はふんわりとボケて見えますが、望遠レンズではこの効果が強く出ます。
ボケが強くなることで、被写体(ピントの合っている部分)がより良く引き立つ効果が得られます。


切り取る範囲が狭い

望遠レンズはピントの合う範囲が小さい(画角が狭い)ため、一部分を切り取るように大きく写します。
遠くから撮影したものを拡大するのとは異なり、クローズアップしてくれるので、質感や表情、動物の被毛などが美しく映し出されます。
風景や人込みなど、被写体以外に映り込むものが多いシーンでもピンポイントで写したいものを切り取ることができるのです。


望遠レンズのおすすめメーカー

レンズを選ぶ際は、手元のカメラに取り付けられるかどうか、互換性があることを確認して選びましょう。
望遠レンズで有名なメーカーをご紹介します。


Canon(キャノン)

カメラ本体のメーカーとしても人気のキャノンでは、望遠レンズも多数販売されています。
高性能・高画質な望遠レンズとして高い評判を誇っています。


Nikon(ニコン)

日本が誇るカメラメーカーとしてCanonと並ぶ人気のニコンからも、数多くの高性能・高画質な望遠レンズが販売されています。
安定したオートフォーカス機能や手ブレ補正を備えたレンズが人気です。


SIGMA(シグマ)

シグマは日本の光学機器映像企業で、主にカメラ本体とレンズの製造を行っています。
高解像度・高画質な望遠レンズが比較的低価格で販売されています。


タムロン

多彩な画角をカバーする望遠レンズを開発しているタムロン。
軽量でコンパクトな望遠レンズの設計を得意としています。


望遠レンズの選び方

望遠レンズを選ぶときに着目するポイントをご紹介します。


焦点距離

望遠レンズは、焦点距離によって大きく3つに分類されています。

分類 焦点距離 利用シーンの目安
中望遠 約8~10m 望遠レンズとしての性能を備えつつ、標準レンズに近い感覚で使用できるレンズです。程よいボケや圧縮効果が生きるポートレートやスナップ写真の撮影に◎
望遠 約10~30m 一般的に「望遠レンズ」として扱われるのは子の範囲の焦点距離を持つものです。離れた場所からでも被写体をしっかり大きくとらえるので、運動会や、すこし離れた距離から動物を撮影するためなどの用途におすすめです。
超望遠 約30m以上 かなり遠く離れた被写体や、空を飛ぶ鳥など小さな被写体でもしっかりクローズアップできるレンズです。

レンズの種類(ズーム/単焦点)

レンズには、ズームレンズと単焦点レンズの2種類があります。
一般的な撮影ならズームレンズで十分すばらしい写真を撮影することが出来るので、基本的にはズームレンズがオススメです。
それぞれの特徴は次の通りです。


・ズームレンズ

一般にレンタルなどで取り扱われているのは、使い勝手がよく比較的手ごろな価格で入手できる「ズームレンズ」になります。
被写体との距離を調整しながら使います。


・単焦点レンズ

「単焦点レンズ」はプロ仕様のレンズで、非常に明るく強いボケを作ることが出来る点が魅力です。
非常に高価で、専用のバッグや撮影器具が必要になるほどサイズが大きいレンズになります。


明るさ(F値)

レンズによって明るさが変わります。
明るさを表現する指標「F値(開放F値)」を見れば、大体どの程度の明るさのレンズかわかります。また、F値はボケの強さにも関わります。

開放F値 利用シーンの目安 ボケの強さ
2.0以下 かなり明るい/夜景や星空などを撮影するのに適している 最も強い
2.0~2.8 明るい/室内やうす暗い場所での人物やペットの撮影に◎ 強い
2.8~4.0 やや暗い/体育館や明るい室内での撮影に適している 弱い
4.0以上 暗い/明るい場所での撮影に最適:風景など 最も弱い

このほか、天候の影響や、写真の仕上がりには好みもありますので一概には言えませんが、一つの目安として見てみてください。
一般的なレンズのF値として設定されていることが多いのは、F4~6あたりになります。


使い勝手

持ち歩き、手で持って撮影することが目的なら使い勝手についてもしっかり考えておく必要があります。


・重さ

望遠レンズにはある程度大きさと重量が伴います。
商品によっては軽量化・コンパクトさに特化したものもあるので、注目して選んでみてください。


・手ブレ補正

三脚を利用するのでないなら、手ブレ補正機能のあるレンズを選ぶのがオススメです。
カメラ本体に手ブレ補正機能がついていることも多いので、レンズには補正機能がなくてもよいように思えるところではありますが、望遠するとブレが強く影響してしまうため、レンズでも手ブレ補正ができたほうがよいでしょう。


Goodモバイルのおすすめ望遠レンズ4選

様々な製品がありますが、数ある望遠レンズの中からGoodモバイルおすすめの望遠レンズ(一眼レフ用)をご紹介します。


キャノン|EF70-300mm F4-5.6 IS II USM

「ナノUSM搭載でスムーズなオートフォーカスを実現」

焦点距離 中望遠 明るさ F4-5.6
オートフォーカス 手ブレ補正 あり:4.0段
重量 約710g 最大径×長さ 80*145.5mm

Goodモバイルおすすめポイント
日中や明るい場所での撮影に適したズームレンズです。
AFの性能が良くたちまちピントが合うので使いやすく、初心者でも比較的手に取りやすい価格帯も魅力です。


ニコン|NIKKOR Z 28-400mm f/4-8 VR

「幅広いズーム域で、多様なシチュエーションや被写体に対応」

焦点距離 中望遠~超望遠 明るさ F4-8
オートフォーカス 手ブレ補正 あり:5.0段
重量 約725g 最大径×長さ 84.5*141.5mm

Goodモバイルおすすめポイント
中望遠から超望遠まで1つのレンズで実現したオートフォーカスのズームレンズ。
手ブレ補正も搭載されているので、あらゆるシーンでさまざまな被写体に対応します。


SIGMA|70-200mm F2.8 DG OS HSM | Sports

「プロ仕様のフラッグシップ大口径望遠ズームレンズ」

焦点距離 中望遠~望遠 明るさ F2.8
オートフォーカス 手ブレ補正 あり
重量 約1805g 最大径×長さ 94.2*202.9mm

Goodモバイルおすすめポイント
動きの速い被写体や、遠くのものを撮影するのに適した光学性能を持つ、SIGMAのSportsラインの望遠レンズ。
撥水/防汚コーティング加工されており、報道、スポーツ、風景、ポートレートなどあらゆるシーンでオールラウンドに使えます。


タムロン|100-400mm F/4.5-6.3 Di VC USD

「高画質・AF精度・機動力。望遠に求められる全てを凝縮。」

焦点距離 中望遠~望遠 明るさ F4.5-6.3
オートフォーカス 手ブレ補正 あり:4段
重量 約1135~1115g 最大径×長さ 86.2*196.5~199mm

Goodモバイルおすすめポイント
キャノン、ニコンの本体カメラに取り付けられるタムロンの望遠レンズ。
高い機能を誇りながらも同クラスの製品の中では最軽量レベルで、かつキャノンなどにくらべると低価格で手に入れることが出来ます。


まとめ

本記事では、アウトドアシーンでの撮影からポートレートなどにも使える便利な望遠レンズについてご紹介しました。
カメラによって取り付けられるレンズが変わるため適したものを選ぶことが最優先事項ではありますが、多様なレンズがあるので好みや利用したいシーンによって選んでみてください。
レンズは高額なものですので数多くを買い集めることは難しいですが、レンタルできる製品もあるので、ぜひ探してみることをおススメします。

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